1.解雇についての原則(普通解雇・懲戒解雇・整理解雇)
解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認めらない場合は、その権利を濫用したものとして無効とする(労働基準法第18条の2)
単に営業成績が悪いから解雇する、態度が悪く口論となり、「オマエはクビだ!」と感情的になって解雇する。このように気軽に解雇してしまうことは非常に危険です。「客観的に合理的な理由」がない解雇は無効となります。
就業規則等に明記されている解雇事由に該当したとしても、すぐに解雇できるとは限りません。改善の余地、企業における影響の大きさなど、具体的な様々な事情を勘案して、社会通念上相当であると判断できる場合でないと解雇することは難しく、無効となる可能性があります。
2.解雇には予告が必要です
解雇の場合は30日前に予告するか平均賃金の30日分の解雇予告手当を支払わなければなりません。
「客観的に合理的な理由」があったとしても、いきなり解雇することはできません。解雇の手順としては、原則的として30日前の予告が必要となります。解雇予告期間が30日に満たない場合は、その日数に応じて解雇予告手当を支払う必要があります。
懲戒解雇についても同様です。問題を起こしたからと言って、解雇予告手当を支払うことなく、いきなり即日解雇することはできません。但し例外として解雇予告除外認定という制度があります。
解雇予告除外認定とは、労働基準監督暑長から認定を受けることにより、解雇予告や解雇予告手当を支払わずに即時解雇することができる制度です。但し下記の通り条件があります。
(1)労働者の責に帰すべき理由があるとき
(2)地震等災害などやむをえない事情により事業の継続が困難になったとき
これだけ読むと「労働者に問題があったら、労働者の責任だから解雇予告除外認定がもらえる」と思うかもしれません。しかし、実際には解雇予告除外認定のハードルは高く、除外認定を受けることができるケースはそれほど多くはありません。
尚、以下の通り、解雇予告が不要な労働者もいます。
(1)日々雇い入れられる者(使用されてから1ヶ月以内の場合)
(2)2ヶ月以内の期間を定めて使用される者(使用されてから所定期間内の場合)
(3)季節的業務に4ヶ月の期間を定めて使用される者(使用されてから所定期間内)
(4)試みの使用期間中の者(使用されてから14日以内の場合)
3.解雇に関する会社の対応策
労働法上では労働者は弱者として保護されています。経営者様はハンデを負っていることを念頭に入れ、解雇する場合は慎重に判断する必要があります。
不正行為や横領など、明らかに会社に大きな損害を与えたのならば解雇に対するハードルはそれほど高くないでしょう。しかし、一般的には解雇事由に該当するだけでは解雇が有効とみなされるとは限りません。実際の対応としては以下の点について注意が必要です。
(1)できる限り具体的に就業規則に解雇事由を明記する
(2)解雇以外の問題解決法を探る
(3)いきなり解雇ではなく、段階的な処分を考える
いずれにせよ、労働者の権利意識の高まりにより、解雇に関するトラブルは急増しています。解雇への対応を誤ると時間を浪費するだけでなく、社会的信用を失うこともあります。「不当解雇だと訴えたければ勝手にすればいい」という考えでいると、思わぬリスクを負うことになります。
解雇に関するQ&Aはコチラ→→→懲戒・解雇110番
<ご注意>
わかりやすくするために、できるだけ簡単な言葉で解説しています。よって普通解雇や懲戒解雇について全てを正確に説明しているわけではありません。

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